4年落ちの中古車が税金対策に有利と言われる理由

4年落ちの中古車が節税になるという話、聞いたことありませんか。

実際、事業年度の開始月に4年落ちの中古車を取得した場合、中古資産として耐用年数を計算し、定率法を適用して計算することで取得価額の全額をその事業年度の経費にできます。その仕組みを解説したいと思います。

定率法の減価償却とは

減価償却とは

減価償却とは固定資産について、使用年数にわたって費用配分することです。

期間損益計算の適正化を図るためのものです。

定額法(毎年一定額費用化)、定率法(毎年一定率費用化)、生産高比例法(毎年の使用量に応じて費用化)などがあります。

事業年度の途中で固定資産を取得した場合は、取得した月からの分を法人税の課税所得の計算上、損失計上できます(法人税法施行令59条)。例:2020年4月~2021年3月を事業年度とする会社が2020年11月31日に固定資産を取得してその日から使い始めた場合、2021年3月の11月、12月、1月、2月、3月の5か月分をその事業年度に損失計上できます。

定率法とは

定率法は毎事業年度のスタートの時点でそれまでに費用化されていない固定資産の金額に、一定率をかけた金額をその年の費用にする方法です。

定率法の減価償却費の計算方法

その事業年度の減価償却費の損金限度額:(取得時の残高-当初取得時からその事業年度開始時までに償却費として損失計上した金額)×定率法償却率

定率法償却率:平成19年4月1日以降に取得した資産については、定額法償却率の200%が定率法償却率になります。

定額法償却率は100%÷法定耐用年数です。※法定耐用年数:固定資産の種類ごとに法令で定まっています。例えば、普通車であれば6年が法定耐用年数です(減価償却資産の耐用年数等に関する省令(以下、耐令) 別表第一)。

中古資産の耐用年数

中古資産の耐用年数=法定耐用年数-経過年数+経過年数×0.2(耐令第3条1項2号)

※経過年数の1年未満の端数を切り捨てます。(同条5項)

上記の計算の結果、中古資産の耐用年数に1年未満の端数が生じた場合は、端数を切り捨てます。(同項)

4年落ち中古車の損金算入限度額

4年落ちの中古車(普通自動車)を事業年度の開始月末日までに購入し、使い始めたとしましょう。この場合、普通自動車の耐用年数は6年ですから

4年落ちの中古車の耐用年数=6年-4年+4年×0.2=2.8

1年未満の端数は切り捨てるので、4年落ちの中古車の耐用年数は2年になります。そして、耐用年数2年の固定資産の定率法償却率は定額法償却率(100%÷2)の200%(=2)ですから、100%になります。

したがって、その事業年度に4年落ちの中古車の取得価額の100%を経費にできることになります。

参考:国税庁タックスアンサーNo.2106 定額法と定率法による減価償却(平成19年4月1日以後に取得する場合)国税庁タックスアンサーNo.5410 減価償却資産の償却限度額の計算方法(平成19年4月1日以後取得分)No.5404 中古資産の耐用年数

公認会計士・税理士 上原英知

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