賃金のルール⑤_最低賃金とは

概要

賃金の最低水準を定め、労働者に最低賃金を支払わせる制度です。毎年秋頃に改訂がなされます。

最低賃金の性質

最低賃金として定められた額を下回る賃金は無効とされ、最低賃金と同額を労働者に支払わなければなりません。最低賃金を支払わない場合には50万以下の罰則があります。

最低賃金の種類

最低賃金には①都道府県ごとに定められた地域別最低賃金と②特定地域の特定産業ごとに定められた特定最低賃金の2種類があります。派遣労働者にも派遣元ではなく派遣先の事業場によって、地域別最低賃金特定最低賃金が適用されます。

地域別最低賃金

産業や職種に関係なく、都道府県内の全ての事業場で適用されます。

厚生労働省 地域別最低賃金の全国一覧

特定最低賃金

特定最低賃金は、地域別最低賃金よりも金額水準の高い最低賃金を定めることが必要と認められる産業に設定されており、特定地域内の特定産業の基幹的労働者に適用されます。令和2年4月1日現在で全国で228件の特定最低賃金が定められています。

厚生労働省 特定最低賃金の全国一覧

基幹的労働者とは当該産業に特有/主要な業務に従事する労働者です。㋐18歳未満又は65歳以上の方㋑雇入れ後一定期間未満で技能習得中の方㋒その他当該産業に特有の軽易な業務に従事する方は除かれます。

また、次の労働者については、使用者が都道府県労働局長の許可を受けることを条件として個別に特定最低賃金の減額の特例が認められています。(1) 精神又は身体の障害により著しく労働能力の低い者(2) 試用期間中の者(3) 基礎的な技能等を内容とする認定職業訓練を受けている者のうち職業を転換するために当該職業訓練を受けるもの以外のもの(4) 軽易な業務に従事する者※他の労働者の従事する業務と比較して特に軽易な場合に限る(5) 断続的労働に従事する者

最低賃金の計算方法

最低対象の対象となる賃金

所定内賃金から精皆勤手当、通勤手当および家族手当を除いたものが対象となります。所定内賃金についてはこちらのページをご参照ください。賃金のルール①_賃金とは

最低賃金の計算式

時間給制の場合

時間給 ≧ 最低賃金額

日給制の場合

日給÷1日の所定労働時間 ≧ 最低賃金額

月給制の場合

月給÷1か月平均所定労働時間 ≧ 最低賃金額

出来高制の場合

賃金総額÷総労働時間 ≧ 最低賃金

上記を組み合わせた場合

左項の合計額 ≧ 最低賃金


執筆者:

公認会計士・税理士 上原英知

コメントを残す

%%footer%%